趣意書
わが国には、日中友好をすすめる団体がたくさんあって、それぞれの趣旨や目的に沿った活動を行っております。
日中平和友好会もそのひとつです。この会は、はじめ“中国帰国者友好会”といって、終戦後中国にとどまり、新中国の建設に参加した人たちよって、1977年(昭和52年)10月に創立されました。その目的は、新しい日中関係のもとで、帰国者としての貴重な体験を生かし、日中友好に貢献しよう、というものでした。
この会は、創立以来その目的にしたがって、数々の日中友好事業を行ってきました。たとえば中国東北部の三江平原開発協力、吉林省の農業機械プラントの斡旋など大型のものから、会員中の専門家による技術協力、各部門技術資料の贈呈など、4つの現代化への支援。さらに、訪中者のお世話は、今日までに400名を超えています。また会員の就職、子弟の中国留学のお世話など、相互扶助も行ってきました。
私たちは、このように帰国者の特徴を生かした、本当に血の通った日中友好事業を、さらに発展させ、子々孫々に引き継ぎたい、と念願しております。
そのためには、この会を帰国者という限られた人たちだけのものにとどめることなく、この会の趣旨にご賛同いただける、もっと多くの人々、特に若い人たちとも力を合わせて、この事業の発展をはかりたい、と考えました。
こうした考えから、私たちは、1981年5月に、会の名称と規約を現在のものに改め、今までの活動を基礎として、さらに前進することになりました。
この会は、政治団体や思想団体ではありません。また、他の日中友好団体と競い合うものでもありません。私たちは営利を離れ、心から日中友好を願う人々や団体とも手をたずさえて、創立の精神に立ち、その目的に向かって努力します。
どうぞお気軽に入会ください。
1981年5月